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大谷翔平の“異才ぶり”をチームメイトはどう表現したか?「彼はユニコーンだ」「リトルリーグの試合みたい」 

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笹田幸嗣

笹田幸嗣Koji Sasada

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posted2021/04/19 17:03

大谷翔平の“異才ぶり”をチームメイトはどう表現したか?「彼はユニコーンだ」「リトルリーグの試合みたい」<Number Web> photograph by Getty Images

ようやく持てる才能を存分に発揮し出した大谷翔平

「This guy is unreal.(この男は非現実的だ)」

 日本ハム時代から大谷の二刀流を「まるで漫画の世界」と表現するメディアは多かった。トラウト同様にスタッシも「彼はメジャーにいながらリトルリーグでプレーしているようだ」と話した。“子どもの頃はエースで4番“は日米共通でも、プロの世界ましてや世界最高峰のメジャーリーグでもそれを現実のものとする大谷をFOXスポーツはツイッターでこう表現した。

「This guy is unreal(この男は非現実的だ)」

 同様のことを言った選手がいた。19年は自身も二刀流としてメジャーでプレーしたジャレッド・ウオルシュだ。昨季から一塁手兼右翼手としてブレークし、今季は打率.324、3本塁打と活躍する27歳の表現は米国流と言えた。

「彼は間違いなく『ユニコーン』だ。それが一番いい表現だと思う」

 ユニコーンとは頭に一本の角を持つ白い馬のような生き物とされるが、現実には存在しない。unrealな生き物。すなわち想像上の世界にしか存在しないことを意味する。自らも二刀流でのプレー経験があるウオルシュの言葉には説得力があった。

「ショウヘイの最も尊敬できるところは、彼が去年のケガや失敗から学んでいること。クラブハウスでの日々の立ち振る舞いは尊敬に値するほど素晴らしい。115マイルもの力強い打球を放ち、100マイル以上のボールを投げることは、肉体的に大きな負担がかかる。投打への集中力を同時に保つことも同様。本当に難しいことなんだ」

マドン監督が称える「ショウヘイと他の全選手との違い」

 同僚からも続く賞賛の嵐。その中でジョー・マドン監督の言葉はシンプルに本質を捉えていた。

「ナショナル・リーグの試合を見れば全試合で投手が打席に立っている。それはおかしなことではないんだ。普通ではないことは彼が登板しない日に打つということ。それがショウヘイと他の全選手との違いだ。そして、彼は8番や9番でなく2番を打っている。彼のインパクトは大きく、彼のモチベーションも高まっている。今年の彼はいつも笑顔で楽しんでいる。それこそが素晴らしいことなんだ」

 規定打席にも達し、打率.340、4本塁打、12打点と最高のスタートを切った。非現実を現実のものとする大谷翔平に、今年は大いに楽しませてもらおう。

 *数字はすべて4月15日現在。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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