さらに今年は、左打者に対しては三塁側、右打者に対しては一塁側、とプレートを踏む位置を変えている。それは昨年、酒井勉育成コーチ（現・メンタルコーチ）にアドバイスされたことだった。

　もともとは「右打者の内を、角度のある球で刺すようなイメージ」で投げるため、常に一塁側を踏んでいたが、左打者のインコースに投げづらさを感じていた。

「左打者の内がどうしても小さく見えてしまって、外中心になってしまっていた。内も活用していかないといけないので、（左打者に対して）三塁側を踏んで試した結果、よかったので続けることにしました」

　周囲の的確なアドバイスと、それをすんなりと自分のものにできる能力。それが噛み合い、2年目の開花につながった。

今季すでに2勝。次戦は18日ロッテ戦に登板予定　©Sankei Shimbun

　マイペースなようでいて、野球に対しては貪欲だ。山本や山岡泰輔など先輩たちにも臆せず質問する。ただ、先輩やコーチからのアドバイスをそのまま鵜呑みにして実行するのではなく、自分に必要かどうかを冷静に判断してもいる。

　今年のドラフト1位ルーキー山下舜平太が、高卒ドラ1の先輩・宮城からもらって印象に残ったアドバイスがある。

「自分をしっかり持っとけよ。自分を見失ったら、もうわからなくなるから」

　宮城大弥には、まだまだ違った顔がありそうだ。

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