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日韓戦でモメた・燃えた日 加茂監督更迭&ハリル解任の引き金、カズの魂の一撃、オシム「本田もポリバレントに…」
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byTakuya Sugiyama/Kazuaki Nishiyama
posted2021/03/24 17:02
ハリルホジッチ監督やカズ、中山雅史らも日韓戦で燃えた
オシムが高評価した本田圭佑の万能性とは
<名言4>
コレクティブかどうかはさておき、本田もポリバレントにプレーできることを示し始めた。
(イビチャ・オシム/Number772号 2011年2月9日発売)
◇解説◇
海外組を含めた公式戦での日韓戦で印象深い激闘といえば、2011年アジアカップ準決勝だろう。アルベルト・ザッケローニ監督率いる日本代表は持ち前の攻撃力を発揮し、順調な勝ち上がりを見せた。一方で韓国は大エースのパク・チソンが健在。まさに雌雄を決する戦いとなった。
試合は日本が先制を許すものの鮮やかな連係での前田遼一の同点ゴール、延長戦での細貝萌の勝ち越しゴールが生まれたと思えば、延長後半終了直前に韓国が追いつき、2-2に。PK戦では川島永嗣の2本連続セーブによって日本が決勝への切符を手にしたが、まさに死力を尽くした120分間プラスアルファだった。
この試合で抜群の存在感を見せたのは本田圭佑だった。延長前半にPKこそ失敗するなど無得点だったものの、フィジカルを生かして前線の起点となるプレーぶりに、韓国守備陣は明らかに手を焼いていたのだ。
また遠くヨーロッパの地でテレビでチェックした名伯楽オシムは「戦いを恐れず、自分から仕掛けるから相手はファウルを犯す。優れたシュート力もある」「さまざまなポジションで起用でき、他の選手より屈強だから、どこに置いても危険な存在だ」と高く評価していた。