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巨人2mルーキー秋広優人“高卒1年目で一軍”のカギは? 松井・筒香はできず、清原・坂本はできたこと【ノムさんも指摘】
posted2021/03/12 17:03
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph by
Sankei Shimbun
評判が止まらない。
巨人のルーキー・秋広優人内野手である。
大先輩でもある馬場正平さん(プロレスラーのジャイアント馬場さん)以来となる、身長2mの大型選手。ただその身体だけではなく、バットでも見せる並外れたスケール感で、秋広はキャンプからオープン戦と一躍、話題の選手となっていった。
「まあまだ高校を卒業したばかりのお子ちゃまだからね。あまり騒ぎ過ぎなさんな」
こう語る巨人・原辰徳監督だが、時間が経過するとともに、その監督の想像をも超える適応力の高さとスケール感を見せているのもこの選手が並みではないことの証明である。
フルスイングする姿には大物感が漂っている
キャンプは二軍スタート。一、二軍の紅白戦で7割1分4厘の打率を残して、一軍キャンプに抜擢されると、そのまま高卒ルーキーとしては異例の沖縄一軍キャンプ帯同が決定した。
「全く経験のない彼が、才能だけでどこまでプロの世界に通用するのか。僕自身も非常に興味を持っている」
沖縄でこう語っていた原監督も、次第にその才能の大きさに“子供扱い”している場合ではなくなっているのかもしれない。
「僕自身が図ることのできない素晴らしい可能性を持った選手。とにかくドキドキさせる選手なのは間違いないね。我々が想像もつかない可能性を秘めた選手かもしれない」
3月3日から始まったオープン戦では卒業式で欠席した4日のヤクルト戦以外は、全て先発で出場。7日の日本ハム戦では第1打席で左前安打を放つと、第3打席も中前安打でマルチ安打を記録。9日のソフトバンク戦では1死満塁のチャンスで打席に入るとソフトバンク先発の杉山一樹投手の低めのスライダーに合わせてショートへの内野安打を放ち初打点もマーク。とにかく高卒ルーキーとは思えない物おじしない雰囲気で、積極的に初球からバットをフルスイングする姿には大物感が漂っている。
打球速度は4番の岡本和真に次ぐレベル
もちろんそんな雰囲気だけではなく、打者としての非凡さを証明するデータもある。