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「7年間、毎日のように人種差別用語を」TikTokで大人気“レミたん”が明かす過去と“強いメンタル”【ハンドボール日本代表】

posted2021/03/10 11:03

 
「7年間、毎日のように人種差別用語を」TikTokで大人気“レミたん”が明かす過去と“強いメンタル”【ハンドボール日本代表】<Number Web> photograph by Yukihito Taguchi/JHA

ハンドボール日本代表で主将を務める土井レミイ杏利。TikTokでは190万人のフォロワーを抱えている

text by

石井宏美

石井宏美Hiromi Ishii

PROFILE

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Yukihito Taguchi/JHA

「最初は友だちを笑わせるためだけにスタートしたんですよ。彼らの期待に応えるためだけに、面白そうなものを投稿していた。ただそれだけなんです」

 ハンドボール日本代表の土井レミイ杏利は、動画投稿アプリ『TikTok』でいまや200万人のフォロワーを抱えるインフルエンサーとなった。ユーモラスな動きやアイデアで、人気投稿者「レミたん」として地位を確立している。

「ある1つの動画がバズって一気にフォロワーが3000人ぐらい増えたときにTikTokの可能性に気付いた」という彼は、以降、どうすればバズりやすいのか戦略を立てるようになったという。

 当初は自身をハンドボール選手だと名乗らず、競技にも触れず、ひたすら面白い動画をアップし続けた。それも戦略の1つだった。

自身のTikTok公式アカウントより(@anriremi)自身のTikTok公式アカウントより(@anriremi

「“レミたん”がいきなりガチでハンドボールをやっている動画をアップしたら、そのギャップに衝撃を受ける人も多いんじゃないか、興味を持ってくれるんじゃないかなと思って。でも、たまに真面目に本業のハンドボールをしている動画をアップすると、『どうせ合成でしょ?』と信じてもらえないパターンも多々ある(笑)」

 そう面白おかしく話すが、そこには自身が人生の大半を捧げてきたハンドボール普及への並々ならぬ思いがあった。

フォロワーはハンドボール関係者だけ

「これまでインスタなどSNSのフォロワーはハンドボール関係者しかいなかったんですよ。でもそれは普及活動にはなっていないし、もどかしさを感じていたんです。ハンドボール界の外にいる人たちの関心を惹きつけないといけない。なぜなら、誰も知らない競技で、誰も知らないところで世界チャンピオンになっても自己満足でしかないですから。

 アスリートは知ってもらうことに一番価値がある。特に今の時代はマイナー競技と呼ばれるスポーツのアスリートにとっては、SNSを使わない手はないと思いますね」

【次ページ】 失意の引退をきっかけに渡仏

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