炎の一筆入魂BACK NUMBER
29歳九里亜蓮が“投手陣最年長”に 広島カープ王者復権へ「春季キャンプで解決すべき」最重要課題とは?
text by
前原淳Jun Maehara
photograph byJIJI PRESS
posted2021/02/03 17:01
29歳で広島カープ投手陣“最年長”となった九里亜蓮
コロナ禍で移動を最小限にとどめるため、キャンプ中の一、二軍入れ替えは1度あるかないか。二軍には勝ちパターン入りを経験した実績ある救援陣が多くいる。特に右上腕部の「右後上腕回旋動脈瘤(りゅう)切除術」という手術から復帰した中崎の仕上がりの良さはチーム内でも評判だ。彼らの中から推薦を受けた投手たちが一軍に合流し、救援陣の争いは本格化するだろう。
王者復権なるか?
河田雄祐ヘッドコーチが復帰して精度に磨きをかける“機動力”も、救援陣次第となる。
新参謀は「(考えが)ぶれないことはすごくいいことだけど、変わっていかないといけないときもある。たとえば、主力が何人か怪我をしてしまったら野球も変わるのは必然。打つだけの試合になっていく可能性もあるし、スモールベースボールになる可能性もある」と覚悟する。だからこそ「選手には一言でも(可能性について)言っておかないといけない。そうすれば、選手たちは準備できる」とも話し、昨年のような現実路線への切り替えにも備える。
佐々岡監督が就任時から掲げる「一体感のあるチーム」となるためにも、勝利の方程式を確立することが最重要課題だ。春季キャンプ中に解決の目処は立てたいところ。“広島野球復権”への答えもそこにある。