「正直、僕にもまだわからない部分ではあります（笑）。日本人選手では比江島慎選手もNBLに挑みましたが、なかなかアジャストできずに悔しい結果になりました。今度は僕がアジア人でもプレーできることを証明する立場になっていて、NBLの関係者も注目しているとは思います。『アジア人がどれだけできるのか』と（懐疑的に）見られていると思うので、予想を覆すような活躍がしたいですね」

――馬場選手は最終目標がNBAであると公言されています。NBLでプレーすることが未来のNBA行きにつながると考えた理由はどこにあったのでしょう？

「NBAに入るにはまず英語力とスキルの上達が必要だと考え、このリーグを選びました。今年のNBAドラフトで指名されたり、FAでNBLからNBAに入った選手もいます。NBLはレベル的にもNBAと同じとはいかないまでも、かなり近いところにあるはずです。ここで自分を表現することがNBAへの近道かなと思っていますし、今、改めてこのリーグを選んでよかったなと思っています」

英語力に能力……確かに近づく「NBA」の舞台

　英語によるコミュニケーションを課題として挙げる馬場だが、15日の試合後の会見時には通訳なしでスムーズに受け答えするなど、語学面でも確実な向上を感じさせている。開幕前にも、「最初にきた時に比べたら、監督の言っていること、チームメイトの言っていることへの理解度は大幅に上がった」と述べていた。もともと教員免許を取得するほど聡明なだけに、今後も英語力は徐々に向上していくのではないか。

　そうなると、さらに上を目指す上での鍵は、やはり海外リーグでも通用するだけの能力を誇示できるかという点に絞られるのだろう。

チームメイトとも積極的にコミュニケーションをとる姿があった　©GettyImages

　そうなると、さらに上を目指す上での鍵は、やはり海外リーグでも通用するだけの能力を誇示できるかという点に絞られるのだろう。

　昨季、Gリーグのレジェンズでは41試合に出場し、平均19.6分をプレーして6.3得点、2.5リバウンド、1.3アシスト。一見すると目立つ数字ではないが、FG成功率50.3％、3P成功率41.1％は及第点で、ディフェンス、プレーに対する姿勢へのコーチ陣からの信頼は厚かった。まだまだ課題があることを認めた上で、馬場はNBAに向けた明確な青写真を少しずつ具体的に描くことができているようである。

NBAでプレーするための“2つの課題”

――昨季、GリーグでプレーしたことでNBAとの距離感を肌で感じられたと思います。目標の場所に辿り着くために、どこを向上させる必要があると感じていますか？

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