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22歳林下詩美に“ビッグダディ三女”の肩書はもういらない 「初ずくめ」スターダム後楽園大会のスピード感

posted2021/01/23 17:00

 
22歳林下詩美に“ビッグダディ三女”の肩書はもういらない 「初ずくめ」スターダム後楽園大会のスピード感<Number Web> photograph by Norihiro Hashimoto

キャリア2年半ほどのチャンピオン、林下詩美は圧巻の貫録を見せている

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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 1月17日、『10周年記念日』というタイトルがついた人気女子プロレス団体スターダムの後楽園ホール大会では、多くの“初”が見られた。今年初の後楽園大会というだけではない。10年の歴史以上に、未来へ向かう“新しさ”を感じさせる興行だったと言っていい。

 第1試合のフューチャー・オブ・スターダム(キャリア3年未満もしくは20歳以下が対象のタイトル)王座戦では飯田沙耶が初防衛。健闘した挑戦者のウナギ・サヤカはシングルのタイトルマッチが初めてだった。

 東京女子プロレスから戦場を移して2カ月ほど。ファイトスタイルが大きく違うスターダムで奮闘するウナギの姿には努力の跡がはっきりと見られる。

 勝った飯田も努力の人。145cmと身長は低いが分厚い筋肉と気合いを全面に押し出す闘いぶりが武器だ。キャッチフレーズがマッチョ・ゴリラで一人称は「あっし」、対戦相手は「きさん」と呼ぶ。華のある選手が多いスターダムの中で“質実剛健”タイプとして独自の光を放っている。

「これでベルトの価値が倍の倍の倍に上がった」

 第3試合ではハイスピード王者のAZMが4度目の防衛。ここにも初の要素があった。尊敬するベテラン、米山香織に勝ってベルトを守るのは初めてのことだったのだ。

「これでベルトの価値が倍の倍の倍に上がった」

 そう言って喜んだAZMに挑戦表明したのはなつぽい。万喜なつみからリングネームを変えて昨年秋からスターダムに参戦、1.17後楽園で正式に入団が発表された。つまり所属としての初戦がこの日だった。

 チャンピオンは「何か実績を作ってもらわないと。そんなに甘いベルトじゃない」と返事を保留。ここからはなつぽいのアピールが重要になる。次の防衛戦は3月3日、スターダム初進出にして団体史上最大のビッグマッチである日本武道館大会だ。ここでなつぽいが挑戦し、勝てばスターダムでの初戴冠となる。

【次ページ】 パウダー攻撃で顔面が青く染まったジュリア

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