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<紅白歌合戦>落選した常連組 aiko(14)、AKB(12)、いきものがかり(11)…「なぜ15回出場が難しい?」
posted2020/12/31 06:04
text by
近藤正高Masataka Kondo
photograph by
BUNGEISHUNJU
2020年の大晦日も『NHK紅白歌合戦』が放送される。すでに周知のとおり、新型コロナウイルスの感染拡大予防のため、今年は例年会場となるNHKホールには観客を入れずに行なわれる。放送の開始時間も、2011年より昨年まで午後7時15分からだったのが、15分繰り下げて7時30分からとなる。また、ステージも、NHKホールだけでなく、NHK放送センター内に複数設けられるという。
今年はそうしたイレギュラーなところもあってか、例年になく出場者の調整がギリギリまで続けられた印象がある。放送の前週にいたっても、紅組に追加でYOASOBIの出場が決定する一方、初出場が決まっていた白組のSnow Manが、メンバーにコロナ感染者が出たため辞退した。結果的に出場者の数は、紅組・白組で計41組と、昨年より1組減った。
2015年「52組」→2019年「42組」
じつは紅白歌合戦の出場歌手はここ数年、徐々に減っていた。転機となったのは2016年だ。前年の2015年には紅白両組で計52組出場していたのが、この年には46組にまで減った。
その際、この年出場すれば40回目に達していた和田アキ子をはじめ、伍代夏子、藤あや子と20回以上の出場経験を持つ歌手が選に漏れている。また、細川たかしもやはり40回目となるはずだった出場を辞退。すでに前年をもって森進一が出場48回目で紅白からの卒業を発表、通算23回出場のSMAPもこの年、出場しないまま解散しており、ベテラン勢がごっそり消えた。
これ以後も出場者が増えることはなく、2017年は46組で前年と同じ、2018年は44組、2019年は42組と減り続けてきた。もっとも、これはあくまで紅白両組での出場者数である。紅白対決とは別の枠で出場する歌手はむしろ増えつつあるのが、ここ数年のもう一つの傾向だ。
GReeeeN、ユーミン、さだまさし……「特別枠」の増加
2017年には特別出演歌手として、翌年9月の引退を発表していた安室奈美恵と、朝ドラ『ひよっこ』の主題歌を歌った桑田佳祐が出場した。