濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
“高学歴アイドルレスラー”才木玲佳が筋肉コンテスト優勝! 長期欠場を逆手にまた新しいキャラを獲得
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byNorihiro Hashimoto
posted2020/11/26 17:03
ウーマンズフィジーク優勝という新たな勲章を得た才木玲佳。コンテストで着用したのはプロレスと同じブルーの衣装だった
指先を伸ばして美しさを表現する、新しい才木玲佳
以前インタビューした際、勉強も筋トレも努力した分だけきっちり結果につながるから好きだと語っていた才木。『マッスルゲート』出場は「1年生」として臨むからこそ頑張りがいもあった。今までは筋肉を大きくすることに集中してきたが、今回はやったことのない“絞り”に挑んだ。肌を焼き、コンテスト用のポーズも一から教わった。
「今まで撮影とかプロレスの入場でやってたポーズはちゃんと教わったものじゃなくて、言ってみれば“なんちゃって”。そもそも男子のポーズでしたから。ダブルバイセップスでも、男子は拳を握るけど女子は指先を伸ばして美しさを表現する。そういうところも勉強になったし、新しい才木玲佳を見せられたかなって」
そんな努力への手応えとともに、少しの悔しさもあるという。
「減量も含めてできるだけのことはやってきたんですけど、やっぱりまだちょっと“絞り”が甘かった。今日が“フィジークでの才木玲佳”のお披露目なので、最高の状態に仕上げたかったんですけど」
こうした言葉からも彼女の性格が伝わってくる。ただ関係者によると、勝因としては筋量がポイントだったようだ。“絞り”の足りなさを補って余りある“デカさ”が武器になった。女性のフィットネスが流行し始めた頃から「私はやせたいんじゃなく“ゴリマッチョ”になりたいんですよ」と笑い、自宅にミニジムを作るほどのめり込んだトレーニングの日々が活きたということになる。
コンテストは初めてだけど
別の関係者は、勢いやパフォーマンス力などトータルの魅力が強みだったと評価している。規定ポーズに続くフリーポーズ審査で、才木は所属していたユニットCheer1の曲『READY GO!!!!!』のリミックス版を使った。ポージングも曲の振り付けをアレンジしたもの。『READY GO!!!!!』はプロレスでの入場曲でもあり、最後の決めポーズはプロレスのリングインと同じだった。数えきれないくらいやってきた動きとポーズだから、緊張もなかったそうだ。
「フリーポーズではスローな曲を使う選手が多いんですけど、私はあえてアップテンポで新鮮さを出そうと。しかもダンスの要素も入れて。ポーズしながら歌ってたんですよ。コンテストは初めてでも、ここは自分の経験、ステージやリングに上がってきた場数がプラスになりました」