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ドラフトの各球団卓上には獲得候補と、戦力外候補…残酷な2つのリスト「1人獲れたら1人クビに」
text by
安倍昌彦Masahiko Abe
photograph byKyodo News
posted2020/10/27 17:04
若者たちが心を躍らせて指名の声を待つドラフト会議(写真は2017年のもの)。その裏側では残酷な“選別”も実施されている。
高校生がいきなりプロに……はあまり勧めたくない
「2、30年前に比べれば、高校野球のレベルも上がってますけど、プロのレベルはもっともっと上がってます。個人的な考えを言わせてもらえれば、よっぽど突き抜けた実力を持っていなければ、高校生がいきなりプロに……っていうのは、あまり勧めたくないですね。いろんな事情はあると思いますが、日本にはアマチュアに大学、社会人ってきちんとした“ステップ”が設けられている。こういう国は、世界で日本だけなんですね。日本ほど成熟した社会人野球なんて、世界のどこ探したってないですから。
せっかくそういうステップがあるんですから、じっくりと確かな体力と技術を身につけてからでちょうどいいと思うんですよ。ボク自身、高校からプロに入ったんですけど、最初の1、2年は、ほんとに、あれもできない、これもできない……で、『オレ、どうしてこんなに未熟なのにプロに入ってしまったんだろう……』って、へこみっぱなしの毎日でしたから」
ドラフトの10月。プロ入りの11月。
一方で、荷物をまとめて去っていく人も。
高校野球は全国で秋季大会が進んで、スカウトたちの活動は、すでに「次のドラフト」に向けて開始されている。