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デアリングタクトの三冠を阻止する馬はいる? 秋華賞の主役が引いた「7枠13番」は吉か凶か
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byKyodo News
posted2020/10/17 17:00
デアリングタクトが史上初となる無敗三冠牝馬へ、今年の秋華賞は歴史的レースになるかもしれない
歴代の牝馬三冠馬と同じ道をたどれるか
力を出せる状態に仕上がった。春の二冠を上回るパフォーマンスを期待してもいいのではないか。
出走馬18頭のなかで、やや外目の7枠13番を引いた。これは「吉」なのか、「凶」なのか。
初代牝馬三冠馬のメジロラモーヌは、当時の三冠目だったエリザベス女王杯で6枠13番からの発走だった。2頭目の牝馬三冠馬スティルインラブは秋華賞で8枠17番、3頭目のアパパネは7枠15番、4頭目のジェンティルドンナは7枠14番、そしてアーモンドアイは6枠11番と、歴代の牝馬三冠馬はみな三冠目で外目の枠を引いて勝っている。
デアリングタクトは序盤で控える競馬をするだけに、包まれやすい内枠より競馬がしやすい。ゲンのよさも加わり、間違いなく「吉」だ。運にも味方されている。
デアリングタクトを阻む馬は?
偉業達成の確率はかなり高そうだが、それを阻む馬がいるとしたら、最有力候補はリアアメリア(父ディープインパクト、栗東・中内田充正厩舎)か。
ノーザンファーム生産の期待馬で、ディープ産駒特有の成長力を見せている。前走のローズステークスでは、先行して抜け出す大人びたレースで2着を2馬身突き放す快勝。前で立ち回る競馬ができるようになったことは、直線の短い内回りコースでは大きなアドバンテージになる。
オークスで2着だったウインマリリン(父スクリーンヒーロー、美浦・手塚貴久厩舎)と3着だったウインマイティー(父ゴールドシップ、栗東・五十嵐忠男厩舎)の「ウイン勢」にも逆転のチャンスがある。
勝てば3歳限定GI完全制覇となるミルコ・デムーロが乗るクラヴァシュドール(父ハーツクライ、栗東・中内田充正厩舎)にも一発の可能性がある。