「お金はないかもしれない。だが伝統が」

　堂安も結果を焦らず、チームのために全力で戦う姿勢を見せ続けていくことが求められる。ファンのバックアップを受けながら、少しずつ存在感を高めていく。そんな相乗効果が見られたら素晴らしい。

　今季のビーレフェルトは戦力的に1部で戦い抜くために十分とは言えない。残留争いにおいてもアンダードッグの立ち位置にいるのは致し方ない。だが、それはクラブ関係者全員が良く理解している。むしろそうした役回りは望むところだ。

「ビーレフェルトにはお金はないかもしれない。だがここには伝統があり、そして優れたつながりがある。ここには素晴らしい人間性を持った選手が集まり、組織として機能しているチームがあるんだ」

　アンダードッグにはアンダードッグの戦い方がある。ノイハウスの言葉に真実が宿る時、ビーレフェルトは1部残留という扉を開くことができるのかもしれない。