ゴルフPRESSBACK NUMBER
渋野日向子メジャー第2戦を終えて「ベッドにダイブしたい」絵に描いたようなゴルフから一転……
posted2020/09/15 08:00
text by
南しずかShizuka Minami
photograph by
USA TODAY Sports/Reuters/AFLO
現地時間10日~13日で行われた米女子ツアー「ANAインスピレーション」。今季メジャー第2戦となる同大会は、毎年カリフォルニア州ランチョミラージュ・ミッションヒルズCCのダイナショアコースで開催されている。
グリーンは速く、フェアウェイの起伏は激しい。さらに6763ヤードと距離も長い。
そのメジャーに相応しい難コースは、コロナ禍の影響で4月上旬から9月へ日程が変わったことで、例年以上に厳しい舞台に仕上がっていた。
9月のランチョミラージュは、とんでもなく暑い。
試合前の天気予報だと、連日の予想最高気温は40~45度。しかも4月中旬以降、雨が降っていないという。米女子ゴルフツアーは、熱中症予防など健康面を考慮して、キャディに試合中の電動カートや手引きカートの使用を許可した。
ところが、トップ選手たちは動じない。
「自宅があるラスベガスはもっと暑い」(ダニエル・カン/世界ランク2位)
「フロリダの蒸し暑さに比べたら、全然まし。今週は無風だから、絶好のゴルフ日和」(レキシー・トンプソン/世界ランク12位)
試合前に頼もしい言葉が並ぶ。
選手たちが警戒した「深いラフ」
選手たちが警戒したのは気温よりも「バミューダ芝の深いラフ」だった。
例年の4月開催時よりラフが長い。バミューダ芝は芽が強いため、クラブフェースに絡みやすく、距離感を合わせることが難しい。フェアウェイを外した場合、芝の上に浮いているのか、ラフにすっぽり埋まっているのか、ボールの状態によって色んな打ち方を求められる。
それでも'11年の覇者のステイシー・ルイスは、コースの攻略に自信を見せた。
「私が拠点とするダラスのコースはバミューダ芝が多いので慣れています。私が受けたのは10年ぐらい前になりますが、だいたいこの時期に米ツアーの予選会がこのコースで開催されたのでプレー経験もあります」
良いショットを打てばバーディチャンスがあり、フェアウェイを外せばスコアを落とすリスクがある。1ショットずつ、プロゴルファーとしての力量が試される4日間となった。