木村花の名言
モノクロだったプロレスの風景が、カラーに変わりました。
木村花(プロレス)
2020/08/02
当時19歳の木村花は、将来を渇望された女性レスラーの1人だった。モデル業もこなすルックスに、周囲を笑顔にさせる愛嬌もある。母は2000年代からレスラーとして活躍した木村響子。「幼い頃はプロレスが大嫌いでした。週末に普通の子は家族と一緒に出掛けるのに、私だけいつもプロレス観戦でしたから」。プロレスをやらない? 母の誘いを断り続けたとき、転機が訪れる。「ある日試合を見ていて、もし私があの選手だったら? と考えてみたんです」。少女は初めてリングに上がる自分を想像した。それがレスラー木村花の始まりだった。活躍の場を広げ、さらなる飛躍を期待された矢先、木村は22歳の若さで自ら命を絶った。そのキラキラとした笑顔はもう記憶の中でしか見ることができない。
Number1006号(2020/07/02)