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「強くなった堀口恭司を見せますよ」
懸命なリハビリ、朝倉海への闘志。 

text by

田中大貴

田中大貴Daiki Tanaka

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photograph byCoCoKARAnext

posted2020/06/21 19:00

「強くなった堀口恭司を見せますよ」懸命なリハビリ、朝倉海への闘志。<Number Web> photograph by CoCoKARAnext

現在フロリダでリハビリ生活を送っている堀口。昨年6月に日本人初のベラトール王者になったが、8月に朝倉海に敗れた。

打撃だけ、寝技だけでは勝てない。

 アメリカだけでなく、世界の総合格闘技界のレベルが年々上がっていると堀口は分析している。特にUFCは打撃、寝技、ディフェンス、すべてにおいてレベルの高いオールラウンダーでなければ、頂点に立てない傾向にあるという。

「リハビリの期間に、引き出しを増やすトレーニングを意識してきました。現代では打撃だけ強ければいい、寝技だけ上手ければいい、で頂点に立つことができなくなりました。一方で、必殺技のような得意技も持っていなければ勝てない時代でもあります。だから、僕も少しファイトスタイルを変えることをイメージしてきました。打撃だけではなく、レスリング戦でも圧倒できるようなトレーニングに取り組んできました。寝技の幅を増やすことができて、僕は今、強くなっていますよ」

「強くなった堀口恭司を」

 年内にも実現が期待されている、朝倉海とのリベンジマッチ。

「もちろん進めていますよ、朝倉海をぶっ飛ばすプロジェクト。打撃、寝技、すべて使います。正々堂々と総合格闘技やりますよ。強くなった堀口恭司を見せますよ」

 彼は柔和な表情の中でも視線だけは強く、それは高ぶる気持ちを抑えながら日々を過ごしているように感じた。

 選手生命を左右する大怪我から復活できるかどうか、まずは朝倉海との一戦でその答えが出ることになるであろう。アメリカに骨をうずめることを決めた、29歳。日本だけでなく、世界を代表するファイターとなるための準備が着々と進んでいる。

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