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今季タイガースの中継ぎ陣は盤石!
期待の若手、谷川昌希と小川一平。
posted2020/06/19 11:50
text by
藪恵壹Keiichi Yabu
photograph by
Kyodo News
昨年ブレークした島本浩也、守屋功輝をはじめ、毎シーズンのように新星が現れる阪神のリリーフ陣。おおむね仕上がりも順調そうですし、今季も阪神を支えてくれることは間違いないでしょう。
さらに、新型コロナの影響で一軍枠が広がったことは大きなプラス材料になりそうです。
実績のある選手が増えたことで新外国人も含めた熾烈な競争が繰り広げられていましたが、そこに若手を加える余裕が生まれました。
そして、この枠に食い込んできたのが、谷川昌希と小川一平の2人です。
谷川が磨き上げたシュートは一級品。
27歳右腕の谷川は、東農大、九州三菱自動車を経て一昨年にドラフト5位で入団。背は175cmと決して高くはありませんが、春季キャンプの実戦から9試合連続で無失点に抑えるなど、化ける気配を見せています。
特筆すべきは、このオフで精度に磨きがかかって何段階もレベルアップした持ち球のシュートですね。半信半疑で投げているような雰囲気だった昨シーズンまでとは打って変わって、まさに一級品になりました。
右バッターのインコースをえぐるようなボールなのですが、怖がらずにガンガン投げられているのも好印象ですね。一軍のバッターと対戦を積み重ねたことで、この球なら勝負できるという自信がついたのでしょう。打者に嫌がられるピッチャーになれる面白い存在だと思います。
四球が絡んで失点するシーンが見られるのは今後の課題のひとつ。1イニングを任せられる力はありますから、まずは先発が早めに降板した6回、7回あたりの起用からになるでしょうか。
ボールは十分なので、無駄な四球を出さないことと、トップバッターを抑えることを意識して。打たれてからが本当の勝負ではありますが、まずは無失点のイニングを積み重ねて信頼を勝ち取っていってほしいですね。