ショートひと筋で、ずっと憧れは坂本勇人。

　しかもこちらが問うたわけではない。まったく関係ない話を聞きにいったときに、向こうからを湯浅の名前を出してそのセンスの良さを語らずにはいられなかった。

　そんなところもデビューしたときの坂本勇人を彷彿させる何かを感じる。

　子供の頃からショートひと筋で、ずっと憧れは坂本勇人だった。1月にはその坂本の自主トレに志願して同行して坂本流を学んだ。

「優しく丁寧に教えていただき、尊敬の気持ちがさらに膨らみました」

　その湯浅が師匠の恩に答えるためには、もしもの場合に代役として少しでもグラウンドで暴れまくることになるはずである。

「坂本の代わりということについてはまだまだ早いでしょうけど、若い力が出てきているということは確実に言えると思いますね」

　原監督が語るようにドラフト8位の青い稲は、確実に黄金色に色づき始めている。