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「機械説」も出た正確なシューター。
三河・金丸晃輔、3Pと五輪への思い。
 

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石川歩

石川歩Ayumi Ishikawa

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posted2020/03/27 19:00

「機械説」も出た正確なシューター。三河・金丸晃輔、3Pと五輪への思い。<Number Web> photograph by (c)B.LEAGUE

3月15日の横浜戦で、リーグ最多成功記録タイの11本の3Pを決めた三河・金丸。

シューターなのに、3Pランキングに入ってない。

 同じ時期に、金丸のシュートに気づきを与えてくれたという、チャーミングなエピソードがある。

「僕はシューターなのに、3ポイントランキングに入ってないんです(※28節終了時点で、1位:京都・松井啓十郎、2位:川崎・ジョーダン・ヒース、3位:川崎・ニック・ファジーカス。金丸は10位圏外)。それはダメだろうって思った。

 チームメイトと友だちに、今年は3ポイントを打ってないねと言われて気がついたんです。僕は3ポイントからリズムをつくるのに、素人目にも3ポイントを打ってないのが分かるって、それはちょっとおかしいよなって(笑)。気づかせてもらえて良かったです」

 友人の一言で、自分がランキング外にいることを知る……マイペースな金丸らしい話だが、そこから巻き返すアクションは早かった。

「三河はメンバーが入れ替わった新しいチームなので、うまくいかないのは仕方ないと思う部分もあったのですが、そうも言ってられないという考えに変わりました。まずは3ポイントの試投数を増やすために、練習中から打つことだけを考えた。その意識を試合中も継続すれば、あとは入れるだけです」

 金丸にとってシュートは、「あとは入れるだけ」なのだ。

「大学のころは異常でしたね」

「打つ意識があればシュートは入るのか?」という問いに、金丸は「シュートなんてモチベーションです」と答えた。“やる気さえあれば入る”とも捉えられる言葉の奥には、積み重ねてきたものを信じ切れるまでハードに追い込んだ、過酷な実戦の日々があった。

「僕のシュートは、大学時代に常に得点を求められた経験が大きいです。大学では、勝っても20点台の得点ではダメで、1年は平均30点、2年で40点、3年は30点+ディフェンス、4年は40点+ディフェンスというノルマがあったんです。そんなの無理だと思ったけれど、平均35点くらいまではいけた。

 僕は負けず嫌いで、マッチアップする相手に負けたくない、試合に負けたくない、ノルマぐらいは得点したいってずっと思っていた。絶対に僕が点を取るんだって思いが強くて……大学のころは異常でしたね。点を取りたいという欲が強すぎて、それに見合った数字がないと嫌だった。

 そうやってずっとシュートを打ってきているので、もう体に染み付いているはずなんです。だから、僕にとって一番いい状態は、迷いのないシュートを打つという高い意識とモチベーションを40分持ち続けること。代表を経験した今は、それをいい感じに保っています。

 これまで、モチベーションを持続するのが難しいシーズンもあったんすよ。バスケは好きです。でも、好きなことをやっていてもそういう時期は必ずあるんです」

【次ページ】 ダメなときは、自分でチャンスをつくる

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