スペインサッカー、美学と不条理BACK NUMBER
損害708億円、バルサ棚ぼた3連覇?
コロナでリーガ終了なら混乱必至。
text by
工藤拓Taku Kudo
photograph byREUTERS/AFLO
posted2020/03/16 19:00
サグラダファミリア近くのサッカーショップ。普段は世界遺産や美食、バルサ観戦をセットで楽しむ観光客で大賑わいなのだが……。
3月に入り、日に日に増えていく数字。
初の死亡者は2月13日にバレンシア州で出ていたが、死因が判明したのは3月に入ってからのことだ。
そしてその頃にはもう個別に症例が報じられることはなく、日に日に増えていく数字が伝えられるばかりとなっていた。
3月1日。感染者66人、死者1人。
3月2日。感染者114人、死者2人。
3月3日。感染者151人、死者2人。
3月4日。感染者198人、死者3人。
3月5日。感染者237人、死者4人。
3月6日。感染者365人、死者8人。
3月7日。感染者430人、死者10人。
3月8日。感染者589人、死者17人。
サグラダファミリアの工事も中断。
3月9日。感染者1204人、死者30人。スペイン保健省は感染者数の多いマドリード州全域、バスク州ビトリア市及びラバスティダ市を「ハイレベル感染地域」に指定。全ての教育機関の休校、1000人以上のイベントの禁止を決定する。
3月10日。感染者1639人、死者36人。ラ・リオハ州が新たに「ハイレベル感染地域」に指定され、スペイン政府はイタリア発スペイン着の直行便全フライトの運行を禁止する。
3月11日。感染者2128人、死者55人。マドリード州の感染者が1000人を超える。
3月12日。感染者3004人、死者84人。バルセロナの北約50kmに位置する町イグアラダと周辺3地区が封鎖される。イグアラダの病院内で58人の感染者が確認されたためで、約7万人が隔離措置の影響を受けることに。
3月13日。感染者4231人、死者121人。同日深夜より、マドリード全域で食料品店、薬局を除く全ての店舗が営業停止となる。カタルーニャ州でも教育機関の休校が始まり、バル、レストラン等が営業停止に。観光施設も続々と閉鎖され、サグラダファミリアの工事も中断される。
3月14日。感染者5753人、死者136人。首相が「非常事態」を宣言。スペイン全土で出勤や食料品の買い出し等を除く移動の制限がはじまった。