ゴルフボールの転がる先BACK NUMBER
雷雨で中止? 今のルール違反は何?
国内ゴルフ観戦に求むデジタル化。
posted2020/03/07 19:00
text by
桂川洋一Yoichi Katsuragawa
photograph by
Yoichi Katsuragawa
プロゴルフの試合に足を運んだら、どの選手のプレーを観ようと思うだろう(自粛ムードのなか、大変恐縮ですが)。
テレビで知った顔もいいけれど、通を気取るにはたまには自分の目で“金の卵”やら“原石”も発掘してみたい。そんな衝動に駆られて、ファンがほとんど付かない組のプレーを熱心に追う、なんてことがあるかもしれない。
ところが、空はいつの間にか厚い雲に覆われ、雨もぱらついてきた。遠くで雷の音も聞こえてきて……。
選手たちは、スタッフの指示を聞いてクラブハウスに引き上げていく。どうやらラウンドが中断するらしいが、詳細はよくわからない。いつの間にか、ひとりぼっち。
そんなとき、あなたはどうするでしょうか。
ゴルフ観戦特有の楽しみと欠点。
プロゴルフの生観戦には他のスポーツにはない魅力がある。
スタンドを除けば決まった座席がないため、来場者はどこで選手のプレーを見てもいい。プレーエリアとの境界線はフェンスやネットではなく、多くの場所が1本のロープだけ。だから息遣いがわかるほど近くでプロアスリートを観ることができるし、試合中にハイタッチをするチャンスもあったりする。
だが一方で不自由な面も見過ごせない。
フィールドが広大で、選手の扱うボールが選手の数だけあるため、観戦者が目にすることのできるプレーは全体のほんの一部に過ぎない。スーパープレーを実際に見られる可能性は必ずしも高くない。
そしてこのゴルフコースの広さ自体が“不幸”を招くこともある。
自然との闘いはゴルフというスポーツを面白くする反面、観る側にとっては大変悩ましい。好天なら最高だけど、準備を怠れば日焼けはするわ、汗は流れるわ……。