リーガ・エスパニョーラ最前線BACK NUMBER
38歳でハットトリック、時速32km!
ホアキン健在の理由は監督と母親?
posted2019/12/20 11:40
text by
横井伸幸Nobuyuki Yokoi
photograph by
Getty Images
国際スポーツ研究センターのレポートによると、今季リーガの選手平均年齢は26.76歳。欧州5大リーグ(イングランド、スペイン、ドイツ、イタリア、フランス)ではセリエA(26.93歳)、プレミア(26.82歳)に次いで高い。
バルセロナのアンス・ファティ(17歳)やレアル・ソシエダのバレネチェア(17歳)、マジョルカの久保建英(18歳)、バレンシアのイ・ガンイン(18歳)、R・マドリーのロドリゴ(18歳)が台頭する一方で、38歳以上のベテランが3人、35歳から37歳までが8人登録されていることが一因となっているのだろう。
38歳、リーガ最年長ハットトリック。
そんな年長グループに属するベティスのホアキンが、12月8日のA・ビルバオ戦で偉業を成し遂げた。リーガの「年長者によるハットトリック」記録の更新である。
1964年3月15日に、かのディ・ステファノが打ち立てた「37歳と255日」を「38歳と140日」に塗り替えたのだ。
サイドが主戦場のアタッカーではあるもののストライカーではないホアキンにとって、今回はキャリア初のハットトリックでもあった。彼の公式戦出場は当のA・ビルバオ戦を含めて722試合を数えるが、ここまで103得点と決して多くはない。
ゆえに、ハットトリックを決めた際のリーガの通例に従ってチームメイトにサインしてもらった使用球は、「後生大事にしまっておく」そうだ。本人も「2度目はないだろう」と口にしている。