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棚橋弘至のいない1.4東京ドーム。
クリス・ジェリコが誘うエース引退。
posted2019/12/18 19:00
text by
原悦生Essei Hara
photograph by
Essei Hara
新日本プロレスが「全カード決定」とアナウンスした1.4東京ドーム大会「WRESTLE KINGDOM 14」に棚橋弘至の試合カードが組まれていない。
棚橋ファンは何度も新日本プロレスの公式サイトで試合カードを見返して、「棚橋弘至」の名前を探したという。でも棚橋の名前を見つけることができなかった。棚橋ファンは「ショックだった」と言うが、これは棚橋のファンばかりでなく、プロレス関係者たちにとっても驚きで、ちょっとした事件だ。
時代の流れと言ってしまえば、それまでだが、棚橋はプロレス専門誌の2020年選手名鑑の表紙にもその顔写真がなく、棚橋ファンからは不満と心配の声が上がっていた。
過去11回、東京ドームのメインイベントに出場して、ずっと、ドームのメインにこだわって来た棚橋が、メインやセミはおろか発表された第1試合から第8試合までの全部で計36人のレスラーが名前を連ねているにもかかわらず、どこにもその名前がないのだ。
オカダも飯伏も内藤もライガーも……。
今回のドーム大会は1月4日と5日の2日間開催で、5日のセミファイナルである第7試合には棚橋vs.クリス・ジェリコのシングルマッチが組まれている。
だが、4日にIWGPヘビー級王者のオカダ・カズチカに挑戦する飯伏幸太、同日、ジェイ・ホワイトのインターコンチネンタル王座に挑戦する内藤哲也は、結果にかかわらず、5日にも勝者vs.勝者の「2冠戦」と、敗者vs敗者の「3位決定戦のようなもの」が決定している。
引退する獣神サンダー・ライガーだって2日間とも出場する。それなのに、棚橋はどうして1試合だけなのだろう。
シングルマッチに不安を抱えているのだろうか?