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ロッテ山本大貴が浦和で見せた光。
大隣コーチが教えた「心を整える」。 

text by

永田遼太郎

永田遼太郎Ryotaro Nagata

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photograph byRyotaro Nagata

posted2019/12/12 07:00

ロッテ山本大貴が浦和で見せた光。大隣コーチが教えた「心を整える」。<Number Web> photograph by Ryotaro Nagata

今季は一軍での登板機会はなかった山本大貴。「心を整える」ことで来季は一皮剥けるか。

この2年間を無駄にしないために。

 技術面でも進歩があった。日々、試行錯誤を繰り返しながら、「この感覚だ」というものをリーグ終盤で掴んだ。

「キャッチボールをしていると悪くなった時の感覚も分かるようになったんです。『ここが悪い』という部分を以前よりもハッキリ掴めるようになった。なので以前より修正がしやすくなっているのはあります」

 日頃の練習ではキャッチボールや、遠投をより重要視するようになった。遠投では体を大きく使うのは勿論、ケンケンをしながら投げるなど、様々な投げ方を試して、その日の力の入り方をチェックした。そうした引き出しが増えたことで実戦でも慌てることが少なくなったと彼は言う。

「昨年よりは今年の方がもちろん良いですし、自分でも手応えがないわけじゃないです。色々と経験してきたものを来年、全部活かせれば良いかなと思っていますし、この2年間が無駄ではなかったと思える自分を来年は出したいです」

 今冬は山本のライバルとなる小島和哉、中村稔弥、成田翔といった若手左腕3人も、アメリカ合衆国シアトルにあるトレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」に派遣されるなど、チャンスを与えられている者が多い。その中から一皮も二皮も剥けて飛び出せるかは彼次第だ。

 日本から約1万3400km離れたカリブ海の島で、海賊のような荒々しさを身にまとって帰ってくるか。その帰国を楽しみに待ちたい。

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