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石川遼「もう“アラサー”ですよ」
今も消えない感謝と成長への意欲。
text by
桂川洋一Yoichi Katsuragawa
photograph byKyodo News
posted2019/12/10 19:00
日本シリーズJTカップでプレーオフの末、今季3勝目を上げた石川遼。ツアー史上最年少で生涯獲得賞金10億円を突破した。
「成長できた感じがする」
かつて孤高の存在のようでもあった彼は、貧相な優越感とは別物のリーダーシップを持ち、後輩たちの存在を素直に次の成長への刺激に変えている。
「まあ、みんな仲良くやっている世界のようで、腹の底では『誰が一番なのか』『自分が一番になりたい』とみんなが考えている。だから……周吾とか陸也とか、彼らが争う輪に入れるのはうれしい。僕は一度、落ちるところまで落ちた。そこから彼らの輪に入れたことに、成長できた感じがする」
最終戦、ケネディとのプレーオフは2ホール目まで、いずれも石川は劣勢だった。ティショットがグリーン右サイドにこぼれるピンチからパーセーブに2度成功し、ピンプレースが変わった3ホール目でこの日、18番で全選手中唯一となるバーディを奪って勝負を決めた。
「あんなに泥臭い人いるのか、とういくらいへばりついて行きました」
“アラサー”の成熟したプライドが言葉ににじんだ。
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