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イチロー、ついに草野球デビュー!
ガチ投球で完封劇の先にある夢構想。
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph byNaoya Sanuki
posted2019/12/03 19:00
KOBE CHIBENの投手として先発したイチロー。131球を投げ6安打を許したものの、16奪三振の完封で14−0の勝利を飾った。
田中将大や工藤公康もイチローの夢に賛同。
試合終了後、屈託のない笑顔でグラブを磨くイチローさんを見て、あらためて、彼が今までに背負ってきたものの大きさ、それを乗り越えてきた彼の偉大さを感じた。だから、思った。
「気の置けない仲間たちと草野球ができてよかったですね」
イチローさんにとって、これからは第二の野球人生のスタートとなる。来季は今季同様にマリナーズ会長付き特別補佐兼インストラクターの仕事でチームに同行するが、オフには草野球の再戦も用意されるだろう。
また、今回の件で、イチローさんが持つ夢構想(草野球リーグ創設)に賛同する球界関係者も増えつつある。日本へ帰国し、都内でイベントに参加したヤンキースの田中将大は2日、「羨ましい。プロを全うされ、その後も野球を楽しむ。僕もそうありたい」と、イチローさんの取り組みに賛同した。
また、愛工大名電の先輩であり、3年連続日本一に輝いた福岡ソフトバンクホークスの工藤公康監督も「俺もやりたいなぁ。入れてくれないかなぁ。投げたいよ」と、目を輝かせた。
イチローさんの言葉通り、「もう一度、純粋に楽しい野球をやりたい」と感じる野球選手は多い。また今回、KOBE CHIBENの監督で、俳優・田村正和さんのマネージャーを40年間以上も務めた江平光男さんはリーダーとしてのイチローさんの資質を高く評価した。
「彼にはね、真のリーダーシップがある。いいリーダーになれる。期待したいね」
イチロー杯争奪軟式野球大会の実現も遠くはない。