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セナと本田宗一郎に捧ぐブラジルGP。
歴史的1-2フィニッシュの舞台裏。
text by
尾張正博Masahiro Owari
photograph byGetty Images
posted2019/11/19 11:50
優勝のフェルスタッペン(左)と2位のガスリー(右)。シーズン途中でトロロッソに「降格」したガスリーにとっても格別の表彰台だった。
残り3周段階ではワン・ツー・スリー!
彼ら王者が感じたホンダの速さは、間違ってはいなかった。
レース終盤には優勝したフェルスタッペンだけでなく、チームメートのアレクサンダー・アルボン、そしてホンダとパートナーを組むもうひとつのチームであるトロロッソのピエール・ガスリーも続き、残り3周という段階で、ホンダPUを搭載するマシンがワン・ツー・スリーを独占したのだ。
結果的には、'88年オーストラリアGP以来のワン・ツー・スリーフィニッシュはならなかったが、フェルスタッペンに続いてガスリーがハミルトンとの激しいバトルを制し2位を獲得。
'91年日本GP以来28年ぶりとなる、ホンダ勢のワン・ツー・フィニッシュを達成した。
しかも、ホンダにとってブラジルGPでのワン・ツー・フィニッシュは初めてという快挙だった。
特別な日に、特別な場所で飾った特別な勝利。
「天国から見ていたセナと本田宗一郎さんに、胸を張れる結果が出せたんじゃないかなと思います」と、田辺は特別な思いで表彰台の下から2人のホンダドライバーが登壇する光景を見ていた。