バスケットボールPRESSBACK NUMBER

サンロッカーズ渋谷が開幕5連勝。
全員が走り続ける新スタイル。 

text by

青木美帆

青木美帆Miho Awokie

PROFILE

photograph byB.LEAGUE

posted2019/10/25 11:40

サンロッカーズ渋谷が開幕5連勝。全員が走り続ける新スタイル。<Number Web> photograph by B.LEAGUE

今季の新戦力の1人、セバスチャン・サイズ。今季初戦の千葉ジェッツ戦では20得点16リバウンド4ブロックと存在感を見せた。

5分以上の連続起用は避ける。

 コートの高い位置から、全力に近いプレッシャーをかけ続けることを求めるため、5分以上の連続起用はなるべく避けたいというのが伊佐ヘッドコーチの考え。

 渡辺は「やばいです、めちゃめちゃきついです」と苦笑まじりに明かし、ベンドラメは「ディフェンスの意識が変わったことが、ここまでの好成績につながっている」と分析。

 ちなみに渋谷は10月24日現在、平均得点84.5とB1トップ。これもアグレッシブなディフェンスに起因するもののようだ。田渡が言う。

「ディフェンスで激しいプレッシャーを与えているから、相手にタフショットを打たせることができて、そこからディフェンスリバウンド、展開の速いオフェンスへとつなげられている。スティールが多いのも同じ理由です。いいディフェンスをすればいいオフェンスにつながる。それが、得点が増えている要因だと思います」

最初の5人がベストメンバーではない。

 10月16日の北海道戦の後、ある記者が伊佐ヘッドコーチに「控え選手たちのディフェンスの質が落ちなかったですね」と向けた。すると伊佐ヘッドコーチは頬をゆるめ、こう話した。

「今年のチームは、スタートがベストメンバーで、控えが2番手というわけではありません。単純に、最初に出る5人と、次に出てくる5人という認識で、そのことをわかっている選手たちに来てもらっているつもりです。ディフェンスのインテンシティ(強度・激しさ)が控え選手でも落ちていないという評価をしていただけたなら、とてもうれしいです」

 渋谷の開幕連勝は、10月23日の宇都宮ブレックス戦に81-91で敗れたことで5でストップした。ケガ人続出の宇都宮が敷いたイレギュラーな戦い方に後手を踏んだが、第3クォーターに11点まで広げられたリードを、第4クォーター残り2分に4点まで詰めた。

 伊佐ヘッドコーチは「最後の15分間は自分たちがやってきたバスケを遂行できたと思う」とコメントしている。

【次ページ】 東地区4位にとどまるつもりはない。

BACK 1 2 3 4 NEXT
サンロッカーズ渋谷

バスケットボールの前後の記事

ページトップ