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最強オールブラックスを見逃すな!
主将、司令塔が語る「強さと誇り」。

posted2019/09/20 08:00

 
最強オールブラックスを見逃すな!主将、司令塔が語る「強さと誇り」。<Number Web> photograph by Getty Images

主将のキーラン・リード(前方中央)を中心に、試合前にハカを踊るオールブラックスの選手たち。

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高木麻仁(Number編集部)

高木麻仁(Number編集部)Asahito Takagi

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 史上初の大会3連覇と4度目の優勝を狙う世界最強チームが、日本に上陸した。

 ラグビーニュージーランド代表、通称オールブラックス――。彼らがまとう漆黒のジャージには、シダの葉と新芽の文様が繊細に織り込まれている。それは、百戦錬磨の経験を重ねた猛者と、限りない可能性を秘めた若武者が融合して前進する、このチームの特長を表現しているようでもある。

 本大会を直前に控え、ベテラン、中堅、若手の中心メンバーが、アディダスジャパン株式会社とニュージーランドラグビー協会による「ALL BLACKS」をテーマとしたアートプロジェクト「#CreatorsUnite(クリエーターズユナイト)」に登壇し、オールブラックスの誇りと強さの秘訣を明かした。

主将キーラン・リードが明かす特別な感情。

 まずは、黒衣の最強軍団を束ねる強面のキーラン・リード。

 今大会を最後にニュージーランド代表からの引退を表明している彼は、2016年よりオールブラックスの主将を務めている。世界最高レベルの選手たちの集団のキャプテンとして、どのようなことを心がけているのだろうか。

「オールブラックスのキャプテンであるというのは、もの凄く誇り高いことです。私が気を配らなければならないのは、プレイヤーひとりひとりがベストのパフォーマンスを出せるように、常にリードすること。そのために自分自身もしっかりと準備を整えて、最高のプレーを発揮できるようにしています」

 代表キャップ数は実に122。オールブラックスデビューを果たした2008年以来、11年にわたってチームを支えてきた。自身の中でどのような変化があったのか。

「初めて代表に選ばれた時のことはよく覚えています。ニュージーランド人として、オールブラックスでプレーするということは特別なこと。まさに夢の中の夢なのです。それから120試合以上のキャリアを重ねてきましたが、このジャージを着ると毎回毎回、特別な感情が生まれます。私自身、残り少ない試合となりましたので、本当にベストを尽くさなければならないと思っています。

 オールブラックスはレベルの高い個の集団であると同時に、非常に団結力が強いチームです。お互いのために、よりよいプレーをしようとする選手が集まっている。スキルの高い選手がさらに努力を重ねる。特にスペシャルなことをやっているという意識はないのですが、とにかくシンプルなことをきちんとやり切るというのがこのチームの強みです」

 キャプテンシーだけでなく、No.8として中核を担う。

 若手の台頭もある中で33歳となった今も、世界最高レベルでこのポジションを全うしているという矜持が見え隠れする。

「No.8というのは、ゲーム全体に影響を与えるポジションでなければならない。フォワードでありながら、攻守ともに貢献することが必要ですし、ボール扱いやスキルを活かしてバックスと連携もします。チームにインパクトを与える仕事をすることができるのです。常にそのことを心に留めてプレーしています」

【次ページ】 天性のトライゲッターの意外な素顔。

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