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ノーザンファームの凱旋門賞対策。
「英国滞在」が突飛ではない理由。
posted2019/09/06 18:00
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph by
Satoshi Hiramatsu
8月18日に行われた札幌記念(GII)を制したブラストワンピース(牡4歳、美浦・大竹正博厩舎)。同馬はこのレースで3着だったフィエールマン(牡4歳、美浦・手塚貴久厩舎)とともに10月6日に行なわれる凱旋門賞(GI、フランス・パリロンシャン競馬場)へ挑戦する。
今年の凱旋門賞は他にキセキ(牡5歳、栗東・角居勝彦厩舎)も挑戦予定で、同馬はすでにフランス入り。9月15日にパリロンシャン競馬場で行なわれるフォワ賞を叩き台に本番へ向かう方向だ。
「幸い現地入り後も落ち着いているようです」
世界中でGIを勝ちまくってきた角居調教師はそう語る。鞍上には凱旋門賞2勝のクリストフ・スミヨン騎手を確保したが、角居調教師自身は、ヨーロッパでのビッグタイトルがまだない。
まずはキセキがフォワ賞でどのようなパフォーマンスを披露するか。過去のデータ的にはここで惨敗を喫するようなら本番での巻き返しはかなり難しくなるだけに、好走を期待したい。
札幌記念組の2頭はイギリス経由で。
一方、札幌記念組の2頭、ブラストワンピースとフィエールマンはまずイギリスへ飛ぶという。競馬の聖地でもあるニューマーケットに入り、かの地でJ・チャプルハイアム調教師が間借りするアビントンプレイスという場所にある厩舎に入厩。ここで調教を積んだ上で直前にフランスへ移動。大一番に挑戦する。
ニューマーケットは有名なウォーレンヒルと呼ばれる坂路コースの他、ロングヒルやゴールデンマイル、また、アルバハトリと呼ばれるコースなど、調教コースが豊富。競馬が開催されるニューマーケット競馬場でも申請次第で調教が可能だ。