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オリジナル曲、独自の選曲が急増!
2019夏の甲子園、ブラバンBEST10。 

text by

梅津有希子

梅津有希子Yukiko Umetsu

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photograph byYukiko Umetsu

posted2019/08/23 18:00

オリジナル曲、独自の選曲が急増!2019夏の甲子園、ブラバンBEST10。<Number Web> photograph by Yukiko Umetsu

1位は広島商業が9回に披露した『宮島さん』。2回戦岡山学芸館と接戦を演じたが、応援でも大きな存在感を残してくれた。

偉業を後押しした“魔曲”。

7位/智弁和歌山
『ジョックロック』

 高校野球ファンの間で“魔曲”と呼ばれるチャンステーマ。17年ぶりに実現した明徳義塾との名門対決で、0-1の7回にこの曲が鳴り響くと大会タイ記録となる1イニング3本塁打で逆転に成功。2000年夏の柳川戦(11回裏に7-6で逆転サヨナラ)、2006年夏の帝京戦(9回裏13-12で逆転サヨナラ)など数々の伝説を作ってきた魔曲が、今回もまた新しい記録を引き起こした。

6位/習志野
『星空のディスタンス』

 THE ALFEEの大ヒット曲を応援曲として使用。以前コンサートで「生徒の親世代も喜ぶ曲を」と演奏したところ、「応援曲にもいいのでは」と顧問の海老澤博氏が思い立ち、応援用に編曲した。歌詞の「星空の下のディスタンス」を、「青空の下のディスタンス」と歌い、アルプススタンドから心からのエールを送る姿にグッときた。

 ちなみに、応援曲に使うことを知ったTHE ALFEEから、吹奏楽部にドリンクの差し入れと激励のメッセージが届いたという。

衣装が印象的なKUMAKO。

5位/熊本工
『新サンライズ』

 チャンステーマとして演奏する同校の名物曲。勇ましい曲調で、マーチング強豪校らしく随所に動きも取り入れながら、グラウンドで戦う選手たちを勇気付けた。マーチングの衣装と羽根付き帽子の正装で演奏するのが伝統で、「この衣装に憧れて入部する」という生徒も多いという。

4位/星稜
『星稜コンバット』

 1976年、当時3年生で学生指揮をしていたトランペットパートの石野行彦氏が作曲し、夏の甲子園で初披露。半音の上り下りが特徴的で、「陸の帝王! 星稜!」とコールしながら、決勝戦でも何度も鳴り響いていた。

 吹奏楽部は例年に比べて部員が倍増した。今年のセンバツでは“美爆音”で知られる習志野と対戦。4月の新入生を対象とした部活説明会行事で、野球応援の魅力について話した顧問の下村健治氏が、「習志野さんと対戦して、向こうは160人。うちは40人で寂しかったので、皆さんの力を貸してください!」と冗談交じりに新入生たちにアピールしたところ、例年の倍近い40人の1年生が入部。

「野球応援がしたい」と入った生徒も多く、さらに音の厚みが増した、重厚なハーモニーの『星稜コンバット』がアルプスに響き渡っていた。

【次ページ】 『タッチ』の挿入歌に驚き!

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