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菅野智之37歳はなぜ「打者天国」で12勝できた? 三振率はMLBワースト2%、33被本塁打でもゲームを作る投球で「来年につながるシーズン」

posted2026/11/02 17:00

 
菅野智之37歳はなぜ「打者天国」で12勝できた? 三振率はMLBワースト2%、33被本塁打でもゲームを作る投球で「来年につながるシーズン」<Number Web> photograph by Getty Images

データ的には明らかにパワーで劣っていた菅野だが、弱小チームでなぜ12勝を積み上げることができたのか?

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山田結軌

山田結軌Yuki Yamada

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今季100敗を喫した弱小チームでローテーションを守り、12勝を挙げた菅野智之。メジャー2年目の結果をどう評価すればいいのか、37歳になった今シーズンを振り返った。〈全2回の前編/後編も公開中〉

「打者天国」、つまり「投手地獄」で12勝を挙げた。一方で防御率5.37、33被本塁打。ロッキーズ・菅野智之のメジャー2年目が終わった。

 速球で圧倒するタイプでも、三振を量産するタイプでもない。プロで14年を戦ってきた右腕には、勝負へのポリシーがある。

「僕はマウンドに入るまでが勝負だと思っています。事前のデータも頭に叩き込んで、試合中にちょっと違うなと思ったら、そこのプランを変えられるだけの柔軟性も持っとかないといけない。準備が全てだと思っています」

三振率はメジャー下位2%、しかし四球率は上位7%

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 今季はロッキーズで29試合に先発し、12勝12敗、防御率5.37、154回1/3を投げた。昨季のオリオールズでは30先発、10勝10敗、防御率4.64。数字だけを比べれば、防御率は悪化している。それでも勝利数は2つ増えた。標高1600メートルの高地で打球が飛びやすい本拠地、コロラド州デンバー。酸素の薄い地域は打球の飛距離が伸び、投手不利の厳しい環境だ。だが、菅野は12勝のうち、ホームで7勝した。

 96奪三振で三振率14.6%は、MLB下位2%に位置する。打球の質から算出する予想防御率は6.35で下位1%。平均打球速度、バレル率など現代的なデータでは厳しい数字が並ぶ。ただ、1年を通じて投げ続けることができた。それは、菅野が巨人時代から磨いてきた制球力があったからだ。36四球で四球率5.5%は、MLB上位7%という好成績だ。

 好調だった7月は3先発で3勝0敗、防御率2.95。18回1/3で四球はわずか1。圧倒的な奪三振数はない。だが余計な走者を増やさず、打者との勝負を早く進める。菅野が考える“勝ち筋”が最も分かりやすく出た時期だった。

【次ページ】 「打者天国」の本拠地特性を割り引いて考えれば……

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