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<eスポーツの世界へようこそ>
モンストグランプリの現在地。

posted2019/07/11 10:30

 
<eスポーツの世界へようこそ>モンストグランプリの現在地。<Number Web> photograph by Tadashi Shirasawa

関東、関西ともに、予選に参加したチーム数は100を優に超える。激戦を勝ち抜いた者たちには、競技者としての風格が漂っていた。

text by

河崎三行

河崎三行Sangyo Kawasaki

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photograph by

Tadashi Shirasawa

激戦に次ぐ激戦を乗り越え、モンストを究めた者たちは、トップアスリートと変わらぬ風格を備える。そんな彼らに問う。モンストは本当にスポーツなのかと。

〈デジタルゲームの世界で、こんなことが起こりうるのか?〉

 その時、ステージ裏は騒然となっていたという。

 パソコンとモニターがずらりと並べられた管制センターで揃って驚きの表情を浮かべていたのは、テクノロジーに疎い素人たちではない。対戦に使われるソフトや、会場での放映システムの制御を担当する、いずれも手練れの技術スタッフ陣なのだ。

各予選会場のステージ裏には、予選の試合を管制し、中継するための機器がずらりと並ぶ。いわゆる「審判」もここで行なう。

「モンストグランプリ2019アジアチャンピオンシップ」関東予選のバトルRound、Bブロック準決勝。3本勝負の第2試合は抜きつ抜かれつの激しい競り合いのあげく、なんと1000分の1秒単位の計測でも差のない、大会史上初の同タイムクリアによる引き分け判定が下された……。

 再試合となった第2試合と第3試合を連取して逆転勝利を収め、決勝も制して関東代表の座を得た『LMBulldozer』のリーダー「ありすぅ」は予選終了後、

「初戦を落とした後の2本目が同着になったことで、変な緊張が全部解けて吹っ切れました。準決勝の戦いは一生忘れません」

 と、感慨深げに熱闘を振り返った。

関東予選の修羅場を勝ち抜いた「LMBulldozer」の4人。

 4月以降、各地で行われてきたアジアチャンピオンシップ予選シリーズの最終盤となる関東予選と関西予選は、いずれも激戦区だけあって、研ぎ澄まされたスキルと戦略が高次元でぶつかり合う試合の連続となった。『LMBulldozer』戦の引き分けは、まさにそのことを象徴するシーンだったと言える。

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