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さいたまスーパーアリーナは奇跡だ。
国内最強の超設備と、唯一の弱点。

posted2019/06/12 07:00

 
さいたまスーパーアリーナは奇跡だ。国内最強の超設備と、唯一の弱点。<Number Web> photograph by Getty Images

2019年のフィギュアスケート世界選手権の会場となった、さいたまスーパーアリーナ。日本随一の屋内施設だ。

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池田純

池田純Jun Ikeda

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Getty Images

 4月から「さいたまスポーツコミッション」の会長として活動しはじめて、日々さいたまのポテンシャルを発見しています。

 地域活性化のキモは“よそ者”とよく言われますが、その土地に住んでいる人がなかなか気づけない、目を向けない、眠っているブランディング価値の高いものごとがそこかしこに存在することを実感する日々です。

 中でも新鮮な驚きだったのが、先日じっくりその中を見せていただいた、さいたまスーパーアリーナです……と言うと驚かれるでしょうか。

 もちろんスーパーアリーナはみなさんご存知でしょうし、私も何度もコンサートやスポーツイベントで行ったことがありました。でも今回案内をしてもらって、「こんな凄いものをどうやって建てたんだ」と改めて驚きました。

 あのアリーナの価値が、あまり世の中には知られていない! と強く思いましたので、ちょっと紹介させてください。

イベントによって壁を動かせる。

 まず、建設費が680億円、総開発費は1250億円です。これがどのくらい凄いかというと、大阪城ホールの建設費がだいたい100億円、横浜スタジアムなどをはじめとするプロ野球のスタジアムが現在価格で100~200億円、東京ドームですら350億円です。2500億円と言われる新国立競技場を除けば、日本にこれほどの“ハコ”は他にありません。

 2000年にできましたが、当時の知事が「後世に残るものを作ろう」と言って、埼玉スタジアムとスーパーアリーナを作ったそうで、確かにどちらも日本最高のスタジアム、アリーナという評価が定着しています。

 では、具体的にスーパーアリーナの何がすごいのか。

 大きなところで言うと、まず壁が動くんです。ご存知でしたか?

 私は何回も行ったはずなのに、大きなコンサートばかりだったせいか、壁が動くとは想像もしていなかったので聞いて驚きました。

 アリーナの片側の壁を座席やトイレやそういう設備ごと移動させて、イベントに応じた形で使うことができるのです。

【次ページ】 最大で3万7000人、6000席ホールも。

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