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<コーチたちの戦い>中野園子「自分に厳しく、素直に」 

text by

松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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photograph byAtsushi Hashimoto

posted2017/11/03 17:00

<コーチたちの戦い>中野園子「自分に厳しく、素直に」<Number Web> photograph by Atsushi Hashimoto
五輪を目指すのは選手だけではない。コーチたちもまた、激しい戦いの中にいる。近年、多くの若手有望選手を育ててきた、関西の名伯楽2人の指導方法を紹介する。
Number938号より、中野園子コーチの記事を特別に公開します。

「めっちゃ、怒られました」

「『帰れ』って怒鳴られました」

 教え子たちはコーチから怒られたエピソードを、なぜか笑顔で楽しそうに語る。

 そのコーチこそ、神戸市立ポートアイランドスポーツセンターでスケートの指導にあたる中野園子である。教え子の中から三原舞依、坂本花織の2名が今シーズンのGPシリーズに参戦する。


 中野は大学を卒業後、インストラクターとなった。指導歴は40年を超える。ただ、長年、育成面では苦戦を強いられた。ポートアイランドスポーツセンターは通年リンクではなかったからだ。兵庫県内にも、年間を通して使用できる場所はなかった。

「強化選手は昔からいました。でも、リンクが休業している期間はあちこちのリンクに出向いて練習しなければなりませんでした。夜中の11時、12時に大阪のリンクに行ったりしましたし、人数を『5人まで』と制限されることもありました。それがきつくて出て行く選手も多かったですね」

 変化が訪れたのは2013年。兵庫県内に通年営業のひょうご西宮アイスアリーナが完成したのだ。

「通う距離が随分短くなりましたので、だいぶ楽になりました。伸びてくる選手がようやく出てくるようになったのは、それが大きな要因の一つです」


 教え子が出ていなくても毎年、世界選手権に出向くなど常に研究を怠らなかったことなど、ともに歩んできたコーチのグレアム充子と重ねてきた努力も大きかった。

この記事は雑誌『Number』の掲載記事です。
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