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<MLBギャラリー>
世界のドクターK。~1試合20奪三振の記録を持つ男も~ 

text by

出村義和

出村義和Yoshikazu Demura

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photograph byYukihito Taguchi

posted2017/07/26 06:00

<MLBギャラリー>世界のドクターK。~1試合20奪三振の記録を持つ男も~<Number Web> photograph by Yukihito Taguchi

マックス・シャーザーは1984年7月27日生まれ。昨年は20勝、284奪三振でリーグ1位となり、自身2度目のサイ・ヤング賞に輝いた。

世界最高峰のパワーとパワーがぶつかるメジャーの世界は三振の取り方も豪快だ。豪速球に高速スライダー、大きなカーブ。「ビッグ3」を中心に奪三振マシンを紹介。

 やるか、やられるか――ホームランか、三振か。メジャーにおける数年来の傾向である。ホームラン数も三振数も増え続け、昨年はともに史上最多を記録し、今季はさらに顕著になってきた。

 実際、6月の月間ホームラン数は過去の記録を30本以上も更新する1101本。三振数も1試合チーム平均で8.24個と、従来の記録を大幅に更新するペースだ。


 そのウエスタン映画を想像させるような“決闘的野球”を象徴するシーンが6月16日、マックス・シャーザー(ナショナルズ)が打席にヨエニス・セスぺデス(メッツ)を迎えた場面でみられた。4対1とリードして、8回2死まで9奪三振。シャーザーは明らかに5試合連続の2桁奪三振を狙ってギアを上げた。1球投げるたびに発する唸り声も迫力を増す。打席のセスペデスはホームラン狙いのフルスイング。パワーバトルはフルカウントの11球目、メジャー最高のキレ味と評されるスライダーで空振りに打ち取って勝負がついた。シャーザーの、この試合最後となる118球目だった。

「(三振を期待する)観客の声援を聞くと、アドレナリンがグルグル回ってくる。それが好きなんだ」

 スライダーはもちろん、スリークォーター気味の投球フォームから繰り出すフォーシームは最速99マイルで、メジャー最多のボール回転数の毎分2495と伸びがある。他にもツーシーム、チェンジアップ、カーブと全球種で三振を奪うことができる。

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