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<2017注目打者ギャラリー 関西編>
履正社・安田尚憲「人を魅了するホームランを打つ」
text by
楢崎豊(報知新聞社)Yutaka Narasaki
photograph byHiroshi Nakamura
posted2017/03/17 16:30
先輩の山田哲人(ヤクルト)は、プロを意識した高2から野球への取り組み方が大きく変わったという。安田も「上のことを考えてプレーしたい」と意識を高めている。
ドラフト上位候補のスラッガーは西にもいる。安田尚憲(ひさのり)は早稲田実・清宮幸太郎と比較されるほどの注目を集める。高校通算45本。父は大阪薫英女学院の陸上部監督、母は高校時代にやり投げで近畿を制した。兄はPL学園で前田健太(現ドジャース)とバッテリーを組んだ経験があるという魅惑の“サラブレッド”だ。188cm、92kgの恵まれた体格は一際、グラウンドで映える。
社会科教諭の父の影響で歴史は得意分野。高校に進学してから野球に打ち込んでいる分、時間は減ったが、読書は自分の気持ちを奮い立たせてくれる。歴史上の人物で憧れるのは、戦国武将の真田幸村。1614年の大坂冬の陣において、大坂城の一角に砦である「真田丸」を造った。劣勢の中、徳川家康軍を相手に果敢に攻め込んだ。翌年の大坂夏の陣では、家康軍を追いつめたが、最後は討ち死にした。