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<MLB最前線>
受け継がれる“スラッガー”の系譜。
text by
出村義和Yoshikazu Demura
photograph byYukihito Taguchi
posted2015/09/15 06:00
カルロス・コレア(Carlos Correa)1994年9月22日、プエルトリコ生まれ。'12年ドラフトで全体1位指名を受けてアストロズ入団。今年6月にメジャーデビューすると打率.287、5本塁打、15打点、4盗塁でいきなり月間最優秀新人賞を受賞した。193cm、95kg。
「投手上位の時代」といわれて久しいメジャーだが、その一番の魅力が豪快なホームランであることは、時代の変遷や選手の世代交代があっても不変である。今季台頭する若手スラッガーを、一挙に紹介しよう。
「有望な若手が同時期にこれほど大勢出てきたのは記憶にない」と、球界関係者、監督、コーチ、この道数十年のベテラン記者まで誰もが異口同音にいった。大変革時代のメジャーはルールやシステムの変更と同時に、過去に例をみないほどの世代交代の大きなうねりの中にある。実際、今年のオールスターゲームには25歳以下の選手が、初選出の12名を含めて史上最多の20名も出場した。そして、23歳のマイク・トラウト(エンゼルス)が史上初の2年連続のMVPに輝いた。昨年は世紀をまたいで球界の顔であり続けたデレク・ジーターの役回りを引き継ぐ受賞であり、今年は新時代が確実にやってきたことを強く印象付ける受賞となった。