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後半重視に見出した活路。重友梨佐の見せた自在性。~マラソン界の新戦術に、何度でも対応する頭脳~
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byKYODO
posted2017/02/19 17:00
リオ五輪では代表から漏れた重友だったが、フォーム矯正や体幹強化で底上げを図った。
8月のロンドン世界陸上代表選考会を兼ねた大阪国際女子マラソンが1月29日に行なわれ、ロンドン五輪代表の重友梨佐(天満屋)が2時間24分22秒で5年ぶりの優勝を飾った。
かつて日本の女子マラソン勢はバルセロナ五輪銀、アトランタ五輪銅の有森裕子を皮切りに、シドニー五輪では高橋尚子が金、アテネ五輪では野口みずきが金を獲得するなど、世界トップの強さを誇っていた。ところがアテネ以降は入賞ゼロどころか、北京五輪の中村友梨香の13位が最高という惨状。昨夏のリオデジャネイロ五輪では、期待の大きかったエース福士加代子でさえ14位と惨敗した。