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演技の魅力かケガ防止か。ルール改正の背景を読む。~女子の象徴とされてきた技を義務から外して~ 

text by

野口美惠

野口美惠Yoshie Noguchi

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photograph byAsami Enomoto

posted2016/10/19 09:00

演技の魅力かケガ防止か。ルール改正の背景を読む。~女子の象徴とされてきた技を義務から外して~<Number Web> photograph by Asami Enomoto

'16年世界選手権での浅田真央のビールマンスピン。高い柔軟性で、屈指の美しさを誇った。

 イチローは自身が長く活躍できる理由を「ケガをしない身体作りをしているから」と語る。やはりフィギュアスケートも同様、ケガをしないことは、どんな練習方法よりも成長への近道だ。

 実は今季のルール改正のなかに、選手のケガ防止を目的にした変更があった。技術の高度化を促進してきたこれまでの方向性とは逆行したともいえる、画期的な改正である。

 まず女子にとって花形の技といえばレイバックスピン。しなやかに反り返った背中のカーブが美しく、クルクルと回る姿は優雅なオルゴール人形のよう。しかもレイバックスピンで最高得点のレベル4を取るには、最も難度が高いとされる「ビールマン姿勢」を試みるのが王道だ。脚を背中側から頭上高くに持ち上げる姿勢で、股関節と肩の可動域だけでなく、背中の柔軟性が必要とされる。

この記事は雑誌『Number』の掲載記事です。
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