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4回転で怪我人続出、ジュニア男子に必要なもの。~成長段階でも、ケガをしにくい跳び方の開発を~
text by
野口美惠Yoshie Noguchi
photograph byKYODO
posted2016/04/17 09:00
故障した山本は2月のリレハンメルユース五輪で金メダルに輝くなど、躍進の最中だった。
3月の世界ジュニア選手権は、「ジュニア男子にとって4回転はどうあるべきか」が問われる大会となった。
まずジュニアでは、ルール上“ショートでの4回転は禁止”されている。その意味する所は、身体的理由と教育的理由だ。13~18歳の成長過程の身体にとって、4回転は踏み切りや着氷での衝撃が大きく、怪我のリスクが大きい。また、全種類の3回転やジャンプ以外の技術をまんべんなく習得させるため、である。
ただしフリーでは4回転が許可されていることから、実態は「ショートでは4回転を我慢、フリーでは複数本に挑戦」というバランスの悪い状況に。結果、世界ジュニア直前に、表彰台候補である4回転ジャンパー達に負傷が続出した。