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“超ネガティブ”だった正代は時津風部屋の顔となるか。~「みんな当たりたくない」という弱気な男が……~
text by
佐藤祥子Shoko Sato
photograph byKYODO
posted2016/01/10 06:00
九州場所では負ければ優勝決定戦となる大道戦で見事に寄り切るなど、成長の跡を見せた。
八角新理事長(元横綱北勝海)体制のもと、2016年の大相撲が幕開けする。1月10日に初日を迎える初場所では、33歳の小兵のベテラン力士・嘉風が新関脇に昇進し、さらなる注目を浴びている。そのほか、高田川部屋所属の21歳の輝、時津風部屋所属の新鋭・正代が新入幕として土俵に上がる。
先の九州場所で十両優勝を決めた正代は、東京農大出身だ。2年生時に“学生横綱”に輝くが、大学卒業を優先したため、タイトル獲得から1年間を期限とする幕下付け出し資格は失効。大学3年時の全日本選手権の決勝戦で、あの遠藤に敗れ、アマチュア横綱を逃したこともある。ゆえに“学生エリート力士”は、前相撲から初土俵を踏むこととなった。