Jリーグ観察記BACK NUMBER

Jリーグもスタジアム施設を充実させ、
家族連れのサポーター増を目指せ! 

text by

木崎伸也

木崎伸也Shinya Kizaki

PROFILE

photograph byAFLO

posted2011/01/30 08:01

Jリーグもスタジアム施設を充実させ、家族連れのサポーター増を目指せ!<Number Web> photograph by AFLO

川崎フロンターレのホーム、等々力陸上競技場。バンダイの協力でガンプラコンテストを行ったことも

ドルトムントは低コストで子供専用ブースを運営。

 サッカーはもちろん、卓球、バドミントン、バレーボールなど。壁には小さな突起がつけられていて、ロッククライミングまでチャレンジできる。

 このブースにはドイツ国内の大手スーパー『Rewe』がスポンサーについており、クラブとしてコストを抑えられている。子供を預かってもらえる親にとっても、イメージアップを図れるスポンサーにとっても、“win-win”な関係だ。

 また、レバークーゼンのスタジアムでは、ガラス張りの幼稚園のような施設があり、試合中、子供たちが絵を習うなど、体験授業を受けられるようになっている。子供たちの様子が気になったら、親たちはガラス越しに見ることができるので安心だ。

Jリーグでもスポンサーを付けたテーマパーク的託児所を!

 もし子供のときから両親に連れられて日常的にスタジアムに来ていれば、そのままサポーターになって、“お得意さん”になってくれる可能性がある。余談ながら、アイントラハト・フランクフルトは市内で生まれた赤ちゃん全員に、チームエンブレムが入った肌着をプレゼントしている。「ゆりかごから墓場まで」というマーケティング戦略を続けているからこそ、ブンデスリーガは景気に左右されずに安定した観客数をキープできている。

 川崎フロンターレが『キッズランド』(ボールを穴に入れるなどの体験ゲーム)を設けているように、スタジアムで子供のためのイベントを行なっているクラブはJリーグにもあるが、それを託児所としての機能と合体させているクラブはまだないのではないだろうか。

 Jリーグでもうまくスポンサーをつけて、スタジアムに「テーマパーク的な託児所」をサービスとして提供できれば、家族で来るサポーターをもっと増やせるはずだ。未来のサポーター予備軍のためにも。

BACK 1 2

Jリーグの前後の記事

ページトップ