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テレビなるカラクリが映し出すもの。
~体操協会の闇が、映像のふとした瞬間に現れた~ 

text by

藤島大

藤島大Dai Fujishima

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photograph byKYODO

posted2018/09/23 16:00

テレビなるカラクリが映し出すもの。~体操協会の闇が、映像のふとした瞬間に現れた~<Number Web> photograph by KYODO

8月29日に宮川選手が行ったこの会見をきっかけに、体操界を巡る様々な問題が表面化した。

 いじめが暴力を中和する。あるいはバイオレンスの発覚によってハラスメントの実態があぶり出される。

 真ん中に取り残されるのは、ひとりの有為な少女である。たとえのままに「はちきれそうな」活力をたたえた体操選手の着地を認められぬ視線。悲劇だ。

 13年前。週刊誌の仕事で、いまは亡き俳優、小沢昭一さんの話を聞いた。テレビのお笑いを「あれはコンビニですから売れない商品はすぐやめんのね。大器晩成には適さないメディア」と評し、こう続けた。「でもテレビはね、そこに出てくる人間の品性だけは映し出す。こわいカラクリです」。

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