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40歳・Jリーガー20年目を迎えた
中澤佑二が今も現役で活躍できる理由。 

text by

林田順子

林田順子Junko Hayashida

PROFILE

photograph byKiichi Matsumoto

posted2018/11/14 11:00

40歳・Jリーガー20年目を迎えた中澤佑二が今も現役で活躍できる理由。<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

2. “できる、できない”ではなく、“やるか、やらないか”。

 チームメイトには20歳くらい離れた選手もいます(笑)。最初は若い子との付き合い方ってすごく困りました。先輩後輩はあるけれども、今は先輩の部分が強すぎないように気を付けています。後輩が気を遣ってしまうので、僕が若手の土俵までおりていって話す必要があるんだって、30歳を過ぎてから徐々に気づくようになりました。

 ただ、若い子には負けたくないという思いはもちろんあるし、“年齢が、年齢が”っていう周りの声にも負けたくない。そういうのがモチベーションになって、この年齢までやれてきているのかなとも思います。

 ハードな練習があると“40だよ、俺?”みたいに思うこともあるのですが(笑)、自ら取り組む姿勢が大事で、やらされているという状況に自分を置かないようにしています。結局、やらされていると思って取り組むと、上達しないんです。それよりもこの目標があるから、俺は今日これをやらなきゃいけないんだと思って取り組む。そうするとハードな練習にも負けずに耐えることができる。

 あとは“できる、できない”じゃなくて“やるか、やらないか”ということ。最初からできる、できないと結果を求めるのではなくて、やるかやらないか。結果がでなくてもやることに意味があるし、やると決めたからには全力で取り組む。思い描いていた結果ではなくても、やり続けることで掴めることって何かしらあるし、それは大きな意味で自分の成長につながっていくはず。これやったんだからこういう成功が手に入るだろう、とか僕はそういうのは求めていなくて。失敗することもあるけれど、色々な経験をすることが最終的にどこかで活きていくのではないかと思っている。今の僕があるのもそうやって続けてきたからじゃないかな。

【次ページ】 3. オンもオフも全力で楽しみたい。

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