“Mr.ドラフト”の野球日記BACK NUMBER
10年前のドラフトから考える阪神。
クジ運最悪、選手の成長も難しく……。
posted2018/10/15 07:00
text by
小関順二Junji Koseki
photograph by
Kyodo News
NumberWebではドラフト会議のすべてを知るスポーツジャーナリスト・小関順二氏に依頼し、全12球団の10年前のドラフトを振り返って今を検証する、「2008年のドラフト会議、その後」という短期集中連載を企画しました!
今回は、“アニキ”として絶大な人気を誇った金本知憲監督が辞任することとなった阪神タイガースです。
今回は、“アニキ”として絶大な人気を誇った金本知憲監督が辞任することとなった阪神タイガースです。
2008年のドラフト会議・阪神タイガース。
1位 蕭一傑/投手/奈良産業大学
2位 柴田講平/外野手/国際武道大学
3位 上本博紀/内野手/早稲田大学
4位 西村憲/投手/九州産業大学
育成1位 野原祐也/外野手/富山サンダーバーズ
育成2位 吉岡興志/投手/常磐大学
育成3位 藤井宏政/内野手/加古川北高校
ドラフト下手なイメージ強く……。
前年まで行われていた分離ドラフトでは2005年希望枠の岩田稔(投手・関西大学)、同年大学生・社会人ドラフト4巡・渡辺亮(投手・日本生命)、同年高校生ドラフト4巡・大和(内野手・樟南高校)などの選手がチームの戦力になってはいるが、阪神そのものは分離ドラフト時代には総じて“ドラフト下手”との印象が残っていた。
'08年は分離ドラフト以上に低調だった。
1位で入札した松本啓二朗(早稲田大学)を抽選で外し、外れ1位で入札した藤原絋通(NTT西日本)も抽選で外し、外れ外れ1位で獲得したのが蕭一傑(投手・奈良産業大学)だった。
大学時代の評価は“速球派”で、ストレートの最速は148キロと紹介されていたが、140キロ台前半が多く、どちらかというと技巧派タイプだった。
一軍の試合に登板したのは'11年の2試合だけで、通算成績は0勝1敗。その後、ソフトバンクに育成選手として入団し、'14年からは台湾でプレーしている。
2位柴田講平(外野手・国際武道大学)は俊足が評価された選手だが、足の速さが仇になったように思う。