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森保監督の「超・律儀」が築く、
代表とクラブの積極的新関係。
~代表でのケガを謝りにいく!?~
posted2018/10/11 15:00
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph by
Getty Images
どこまでも律儀な人である。
日本代表の森保一監督は初陣となった9月11日コスタリカ戦(大阪・吹田)の翌朝、セレッソ大阪と松本山雅に向かった。A代表の合宿中、およびU-21代表で参加したアジア大会中にケガをした選手について、自分の口から直接説明するためである。
確かにクラブからすれば大きな痛手。松本の前田大然の場合、全治5~6週間という診断で1カ月以上の離脱を強いられることになった。試合中のケガであったが、クラブ側が複雑な感情を抱いても不思議ではない。
代表監督のお詫び行脚などこれまで聞いたことがない。だが実直なポイチさんの性格を考えれば頷ける話。上から目線ではなく、あくまで“クラブの協力の上に代表は成り立っている”というスタンスが彼を走らせた。クラブ側も直に(それも迅速に)謝罪を受けたら悪い気はしないだろうし、複雑な気持ちもやわらぐというもの。森保が広島の自宅に戻ったのは夜8時過ぎだったそうだ。