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G1ジンクス破りに挑むIWGP王者。
ケニー・オメガの完全優勝宣言!
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2018/08/01 11:30
新日本プロレスを制して、そしてWWEをも超えて世界を制する……オメガの野望は明確だ。
伏兵となりうる存在は矢野通か?
そんな自信満々のオメガに、バレットクラブの乱入以上に気になる罠が待っているかもしれない。
矢野通だ。矢野はトリッキーな試合を続けていて、わずかに1勝しかしていないが、7月21日の後楽園ホールでオメガが「(自分の次に)2番目だ」と評価している飯伏からフォール勝ちを奪っている。
今年のG1は反則裁定が目立つ。
レフェリーが躊躇なく反則を取って試合を終わらせる事態が発生している。
だが、反則勝ちと反則負けは表裏一体。裁定がいつもオメガに有利に運ぶとは限らない。
オメガに落とし穴があるとすれば、8月8日の横浜文化体育館で対戦が組まれている矢野との一戦のような気がしてならない。
飯伏の存在も気になるが……。
オメガは優勝戦前日の8月11日に日本武道館で飯伏との一騎打ちを残している。
2人は2012年8月18日にDDTのメインとして武道館で対戦しているが、37分余の戦いの末、飯伏がフェニックス・スプラッシュを決めて勝っている。
6年ぶりのシングル対決。
思いも含めて熱い戦いにはなるだろうが、今の勢いではオメガの優位は動かないだろう。