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小林悠、代表落選はもう過去の話。
水戸戦という原点でのリスタート。
posted2018/07/11 07:00
text by
いしかわごうGo Ishikawa
photograph by
Getty Images
7月11日、川崎フロンターレは天皇杯3回戦・水戸ホーリーホック戦を迎える。
18日に再開するJ1リーグに先駆けて行われる、W杯中断明け最初の公式戦。サッカーのカレンダーは4年周期で動く。2022年のカタール大会を見据えるかどうかは選手それぞれだが、ここから気持ちを新たにしていく選手も多いはずである。
小林悠もその1人だ。
ロシア本大会の有力候補でありながら、直前の負傷もあり、壮行試合となったガーナ代表戦のメンバーから落選。結局、本大会のメンバー入りも叶わなかった。
この1カ月、どんな思いで過ごしていたのか。それを尋ねると、小林はこちらが拍子抜けするほど明るく言葉を並べてくれた。
「行きたかったのはありますし、ものすごく試合には出たかったですよ。でもしょうがないかな。そういう運命だったのかと。意外と大丈夫でしたね。日本代表の試合は観ましたよ。自分が入っていないので、客観的に観れました。サコ(大迫勇也)だったりメンバーが固定されていたので、自分が行っても試合には出れていなかったかもしれない。終わったことは気にしないです」
「4年前、憲剛さんの姿を見ていたので」
もちろん、ショックは大きかったという。ただ冷静に受け止めて自分なりに消化できた背景には、4年前のある先輩の姿があったからだとも明かす。
「4年前にケンゴさん(中村憲剛)が落ちた時、飛行機の隣で一緒だったんです。本当にショックを受けているケンゴさんの姿を見ていたので、それに比べると、もしかしたら、自分はそこまでW杯には思い入れがなかったのかもしれない。自分はフロンターレでやりたいことがまだたくさんあるのかなと自分の中で整理しましたね」
こうして迎えるリスタートの一戦。相手が水戸ホーリーホックなのも、もしかしたら、何かの縁なのかもしれない。