酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
プロ野球にダブルヘッダー復活を!
終盤の過密日程、消化試合を防げ。
posted2018/07/18 10:30
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph by
Kyodo News
これは関西の旅行業だけの言葉かもしれないが、雨天で旅行催行が中止になることを「雨解け」と言った。私は少しだけ旅行業界にいたが、同僚が「あちゃー、また雨解け」と嘆いているのをよく見かけた。この季節、よくあるのだ。
プロ野球にも「雨解け」は、つきものだ。チケットを早くから買って、その日を心待ちにしていたのが「雨天中止」となったときの落胆は相当なものだが、これも「野球の味のうち」と思うしかない。
「雨天中止」は当然、球団、選手にも大きな影響を与える。
「そんなことないだろ、ドーム球場を本拠地とするチームは、雨天中止なんか関係ないじゃん」
そうではないのだ。
雨天中止は、ロードのチームにも大きな影響を与える。むしろ遠征に来ている分、試合ができなければ影響が大きいくらいだ。またドーム球場を本拠にする球団でも、地方球場で主催試合をして「雨解け」に遭うこともある。
セ・リーグはやはり中止が多い。
過去5年の12球団の「雨天中止試合」の比率を見ていこう。カッコ内は中止試合が、全試合数に占める比率である。7月8日まで。
ソフトバンク ホーム5試合 ロード13試合(2.8%)
西武 ホーム1試合 ロード11試合(1.9%)
楽天 ホーム27試合 ロード10試合(5.7%)
オリックス ホーム6試合 ロード14試合(3.1%)
日本ハム ホーム5試合 ロード14試合(2.9%)
ロッテ ホーム12試合 ロード16試合(4.3%)
○パ・リーグ合計 ホーム56試合 ロード78試合(3.4%)
広島 ホーム24試合 ロード6試合(4.6%)
阪神 ホーム32試合 ロード10試合(6.5%)
DeNA ホーム22試合 ロード17試合(6.0%)
巨人 ホーム4試合 ロード17試合(3.2%)
中日 ホーム2試合 ロード17試合(2.9%)
ヤクルト ホーム20試合 ロード17試合(5.7%)
○セ・リーグ合計 ホーム104試合 ロード84試合(4.8%)